新HPになって初となるOB・OG活躍紹介! 

記念すべき第一回のゲストとして紹介するのは、

國貞洋行さん(平成6年度卒、特別進学コース2期生)! 

現在、伊藤忠グループ中核のエネルギー商社である

伊藤忠エネクス株式会社にて、

産業ビジネス部門の統括部長をされています。

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エネルギービジネスの最前線でご活躍中ということで

(何せオフィスの所在地は霞ヶ関ですよ!)

大変お忙しい身であるにも関わらず、

今回快くインタビューに応じてくださいました。

刺激になるお話をたくさんいただいていますので

ぜひ最後までお読みください!(^^)/

 

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①本校を卒業してから今の仕事に至るまでの経緯を教えてください。 

特別進学コースの2期生として入学し、19953月に卒業。

その後、4月より同志社大学文学部英文科に進みました。

ただ、英語が好き、という理由だけで専攻していたので、

正直、大学4年間は、本当に「この先どうすべきか、何がやりたいのか」と

自問自答の日々でしたね。

日々の学びは、言語そのものを体系的に学ぶ「英語学」が好きで、

ハマっていたのを覚えています。

あとは、フィットネスクラブでインストラクターのアルバイト3年間ほどやりました。 

この後、現在に至るまで、3つのターニングポイントがありました。 

1.就職氷河期

19993月の卒業を控え、通常は、大学3回生の秋ごろから

就職活動開始。ただ、自身のやりたい事も見つからず、

ひたすら悶々とした日々...結局、カナダに短期語学留学して

現実逃避しつつ、気づいたら、就職活動をすることなく4回生に。

当時は、バブル崩壊に伴う不況が長期化しており、

1999年は「就職氷河期」と呼ばれ、有効求人倍率も「0.5倍割れ」と、

非常に厳しい環境でしたので、相当焦りました。

 

ただ、この環境がよくよく振り返ると、良い経験になったと感じます。

ともかく、就職先に自分を売り込むにはどうしたら良いか、自分には何があるか、

相手は何を求めているか、「ロジカルに自分で考える」癖がつきました。

これは、今でも強みだと認識しています。 

 

2.一社目での幅広い経験

その後、何とか、19994月に、

建設資材、エネルギーを中心に扱う中堅商社に入社

2010年には、関西・中四国地区のエネルギー事業責任者として、

営業の統括と子会社の社長をやり、若いうちから、営業だけでなく、

経営に携わるなど、幅広い経験をさせてもらいました。

アルバイトの方まで含めると、100名以上の仲間とともに

「事業を動かす、その醍醐味と難しさを味わった」時期です。

 

2012年、その会社を退職し、新天地を求め、エネルギー商社で

売上規模国内トップクラスの伊藤忠エネクス㈱に入社しました。

当時、石油元売の合従連衡があり、エネルギーを取り巻く環境は

大きく変わりつつありましたので、その変化を最前線、かつ、

自身の動きで変革に携わりたい、そんな想いから転職しました。 

3.経営者の近くで働く

故郷広島、大阪で勤務した後、20174月より経営企画部へ異動。

20184月~20213月までは

コーポレート・コミュニケーション(広報)の責任者となり、

モノを売る営業からは全く違う、

幅広い関係者に会社の在り様を伝える業務に従事しました。

 

この時期は、経営者の近くで日々の意思決定に触れる機会を得られ、

これまでで最も充実していた時期であるといえます。

経営者の想いを如何に伝えるか、言葉や映像の重みを感じました。

ほぼ毎日、経営者とコミュニケーションをとるわけですから、

次の展開を先回りする「想像力が鍛えられた」時期となり、

今の業務に多大な影響を受けました。 

 

またこの時期(20184月~20203月)、

早稲田大学大学院経営管理研究科(MBA/早稲田大学ビジネススクール)

社費で派遣してもらい、経営に関わる各分野を体系的に学ぶ機会を得ました。

幅広い年代、業界の学友たちとの出会いは、良い刺激になりました。

また、仕事のあと、夜遅くまで、土日もなく――と、体力的にはキツい面もありましたが、

あらためて学びの楽しみを感じることができました! 

②現在のお仕事の内容を教えてください。 

現在は、法人向けに石油製品を中心とした多様な産業資材を販売する、

産業ビジネス部門の統括部長として、事業戦略の立案、実行、進捗管理といった

経営企画業務、新規事業開発業務、および事業会社管理業務を担っています。

 

私の部門は、ニッチ分野でのトップシェア事業が多いことが特徴です。

例えば、道路舗装に使われるアスファルトの供給は国内トップクラスです。

ちなみにシェアは約25%あり、4歩に1歩は当社が供給するアスファルトが

使用されています。実は、三原市に基地を保有しており、

韓国からの輸入を中心に、中国・四国地区に供給しています!

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苛性ソーダ貯蔵量アジア第3位の規模を誇る、江田島ターミナル(広島県)

とはいえ、世界的なカーボンニュートラルへの移行要請もあり、

エネルギー事業者として、持続的な社会の構築に貢献する必要にも

迫られているのが現状です。取引先の多くは、カーボンニュートラルにつながる

代替燃料やエネルギー転換を検討されています。そのニーズに対応し、

船舶用燃料では、LNG(天然ガス)供給を行う事業会社を設立、(https://www.itcenex.com/ja/news/2022/20220329.html

 

また、トラック用燃料の軽油に替わる次世代バイオ燃料

(リニューアブルディーゼル)の供給も開始しています。

こちらは、2025年の大阪・関西万博でも利用されることが決定しています(https://www.itcenex.com/ja/news/2022/20220831.html)。

 

学校のテストとは違い、答えのない世界だからこそ、多様な発想や意見をぶつけ、

議論しつつ、成長戦略を練り、実行することは、とてもやりがいがあります

最も苦労する部分は、それを部門の仲間にいかに伝え、ともに動いてもらうか、です。

この点は、広報時代の経験を活かしつつ、実行しているところです。

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③将来の夢や目標を教えてください。

顧客が課題や、困りごとに直面した際、最初に声をかけてもらえる、

ファーストコールをいただける存在になることです。

 

私たちは商社なので、顧客のニーズ(見えているもの、まだ見えていないもの)を

起点に事業を組み立てます。

環境問題をはじめ、多くの社会課題は、解決が困難なものが多いのが現実です。

ただ、この困難なものを、解決できるもの(レベル)に分解し、

多様なパートナーとともに解決策を練る

そこに商売の面白さがあると考えていますし、存在価値があります。

 

顧客との接点を大切にし、常にファーストコールが当社にくる、

そんな存在になりたいですし、そのために、日々事業を行っています。 

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國貞さん、貴重なお話をいただきありがとうございました! 

学校ではなかなか触れる機会がない、「ビジネスの世界」の最前線で

活躍されている國貞さんの辿ってきた経歴やその中での体験談、

培われた物の見方は、

生徒たちだけでなく私たち教員にも大いに刺激になるものだと思います。 

 

また「SDGs」が問われている今、教育現場でもエネルギー問題は

ますます注目されています。また機会があればぜひ、國貞さんには

エネルギービジネスの第一人者として、色々教えていただければと思っています!

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最後に國貞さんから後輩となる中・高生の皆さんにメッセージをいただいています。

ぜひ、日々の暮らしの中での参考にしてみてください! (´▽`*)

④中・高生の後輩たちにメッセージをお願いします! 

日々の暮らしのなかで、大切にしていただきたいことは、以下の3点です。

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1.「素朴な疑問」 2.「違和感」 3.「他者との対話」

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1.「素朴な疑問」

気になることは、どんどん質問してください。同時に、どんどん調べてください。

学業では、テストをはじめ、答えのあるものが多いのですが、

社会に出ると、答えのない世界になります。素朴な疑問は、

皆さんが物事を考えるきっかけになりますし、興味の入口ですので! 

 

2.「違和感」

多くの人や文化と接すると、多少なりとも違和感を覚えます。

でも、これが結構重要です。長く同じ環境にいると、

自分が常識と思っていることが、他の人の非常識なんてことがよくあります。

多様な社会だからこそ、違和感は、議論や改善、解決のきっかけになります。

相手を理解しようと、想像力も豊かになりますよ! 

 

3.「他者との対話」

一人だけでできることは限られているので、

自分がやりたい何かを実現しようとすると、必ず他者との接点が生れます。

ともに動いてもらう、助けてもらうためには、しっかり対話することです。

その際、先程の「2」同様に、想像力が結構重要になります。

相手はどう考えているのだろう、どんな反応するだろう、などなど。